みうみんのラノベ(深読み)屋さん

基本的に読んだラノベについて感想などを記録の意味も込めて書こうかなと。深読みもする。

『絶対にデレてはいけないツンデレ』感想

 最後に掬いとった言葉がどうか××でありますように

 

 どうも! ラブコメに恋をしたみうみんです!

 今回はこちら、

 

絶対にデレてはいけないツンデレ (電撃文庫)
 

 

 

 『絶対にデレてはいけないツンデレ』です!!

 

 いやー、このタイトルヒロインにかかってるだけじゃなくてまさかの……笑

 

 

 言葉にしよう、だってそれは〝想い〟を伝えるためにあるのだから。伝わらないかもしれない、でも伝わって欲しい、届いて欲しい。だから言葉にするんだ。似たもの同士、正反対、矛盾いろんなものが交わって紡がれた言葉たちはしっかり私に届きました。最高でした。

 

 名前のない距離に名前をつけるのは最後の最後でいい。

 登場人物たちはみんな何かしら隠しているですけどそれが面白かった。海各務姉妹もすれ違ってるように見えて芯の部分は似たもの同士な感じがした。愛が強いんだ。波樹も鼻につくところあるんだけど、この作品の大事にしてる言葉と向き合うためにはいい味出してるなって思いましたね。この人物たちの話は多くは語られないのですがそれでいいんじゃないかなと納得しました。読者がその後とかを補完すればよいのかなと。

 

 少しノリでついていけなくなりそうな部分もあったのですが、前作と違って謎の提示を最初に持ってきて、それでも「なるほど」ってなる芯の部分は残しておく力量には唸らされました。面白かったです!

 あと、秋ってのも物語の演出的によかったんですよ。紅葉(椛)の花言葉が浮かびましたし、

「裏を見せ 表を見せて 散るもみじ」

という歌があるんですけど、これも浮かびました。尚更響きました。

 

 

 

 リンク載せるので気になった方は是非御一読くださいませ。

 

絶対にデレてはいけないツンデレ - ライトノベル(ラノベ) 神田 夏生/Aちき(電撃文庫):電子書籍試し読み無料 - BOOK☆WALKER -

 

 またお会いしましょう!!

『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。アンソロジー2 オンパレード』感想

 どうも! ラブコメに恋をしたみうみんです!

 今回はこちら、

 

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。アンソロジー 2 オンパレード - ライトノベル(ラノベ) 渡航/ぽんかん8/白鳥士郎/伊達康/田中ロミオ/天津向/丸戸史明/しらび/戸部淑/紅緒/うかみ(ガガガ文庫):電子書籍試し読み無料 - BOOK☆WALKER -

 

 

 『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』のアンソロジー第2弾!!

 

 豪華すぎる作家陣……。

 原作者を抜いて、

 伊達康、田中ロミオ丸戸史明。この三強です。

 面白すぎましたね……俺ガイルしてた。

『千歳くんはラムネ瓶のなか 2』再読─寓話と、童謡と箱男。それとハレの日ケの日。─

  なぁ、雨はやんだか?

 

 

 

どうも! ラブコメに恋をしたみうみんです!

 今回はこちら、

 

千歳くんはラムネ瓶のなか 2 (ガガガ文庫)

千歳くんはラムネ瓶のなか 2 (ガガガ文庫)

  • 作者:裕夢
  • 発売日: 2019/10/18
  • メディア: Kindle
 

 

 

電子書籍がいいという方はBOOK☆WALKERの載せておくので良ければ読んでみてください!!

千歳くんはラムネ瓶のなか 2 - ライトノベル(ラノベ) 裕夢/Raemz(ガガガ文庫):電子書籍試し読み無料 - BOOK☆WALKER -

 

 『千歳くんはラムネ瓶のなか』の2巻についてです! 

 再読しました! いや時間かかってしまった。なんとか今日1日かけて読み終えたんですけども、この巻面白いです。4巻まで読んで2巻に戻ってくると「ここがあそこの伏線か!」と再確認できたし、「ここはまだ触れないのか」って息を漏らしたり。

 

 と、すこし語らせてください。

 

 

【ハレの日ケの日と箱男

 2章の題名にもなっている『ハレの日ケの日』。発売当初は祭りの非日常感と日常の対比を書いてんのかぁって思ってたんですけど、読み返したらこの巻の全体にかかってるのかな? って思いました。この言葉が。千歳朔にとっての図書館とか。

 

「まあ正気でも失ってないかぎり、単純バカのパンチ食らったりしねーけど」

「あんなひょろっちーヤンキーのパンチなんて当たるもんか」

 

 海人に言われたことへの返しと、コケッコーとの話とか。誰かに幻想抱いて勝手に期待して失望して安堵するところとかいろいろ。

 

  それともうひとつ、『箱男』についてです。

 明日姉の「君の生き様には、いつでも誰かがいるようで~」や視点や人称が変わる点のみならず、「見る」「見られる」「覗く」「覗かれる」、ストーカー、プロローグとエピローグにまでこの『箱男』という作品がかかっているのではないかと思ってしまいました。

 

 

 で、一番書きたいのはこれではない!! 次の話です。BGM感覚で読んでください。

 

 

【寓話と童謡】

 三章の悠月と朔の屋上での話。そこで『千歳朔の昔話』と『てるてる坊主』、『あめふり』という話と童謡が出てくるんですけど、まぁこれが2巻ですごい印象に残るというか、不明な点が多かったのですが改めて読んで自分なりに解釈まとめました。いかようにもとれますからね。BGMですから。

 この話をする前にひとつ提示したいことが。

 平安時代以降「七瀬の祓」というものがあったらしいんです。吉日を選んで、天皇の災禍を負わせた人形を七人の勅使の手で加茂七瀬などの七つの瀬に持って行き、祓をして流したらしいです……ということが七瀬悠月と少しはかかってる? と思うことを前提に話をします。

 幼稚園のころに先生としたゲームで、無理矢理仲の良かった男の子を助けようとして逆に男の子に大恥をかかせてしまい口をきいてもらえなくなる始末。でも次の日はハンカチ落としをみんなで輪になってしてた。誰かは鬼を見つけられないけど、誰かは鬼を見つけて、誰かがまた鬼になるその繰り返し。

 そんな話を朔がしていると「ミュージカル映画なら、素敵な曲のひとつでも流れる場面だね」と悠月は流した。それに朔は『童謡』を唄うことでこたえる。そのときの童謡が『てるてる坊主』と『あめふり』でした。

 

『てるてる坊主』

 「あ〜した天気にしておくれ」と唄ったことがある方が多いと思います。ですが、てるてる坊主の3番が少し怖いのです。

 

それでも曇って泣いてたら そなたの首をチョンと切るぞ

   こんな感じです。

 てるてる坊主で晴れを祈る風習は、平安時代に中国から伝わったらしいのですが、中国では「坊主」ではなく、箒を持った女の子である『晴娘』という名の少女にまつわる伝説がその起源といわれています。

  遠い昔、雨が降り続いて困っていたとき、天から「その美しい娘を差し出せば晴れにするが、差し出さなければ都を水没させる」と声がしました。人々を大雨から救うため、少女が犠牲となり天に昇ると、空は雨雲を箒で掃いたように晴れわたったといいます。切り紙の得意だった彼女を偲んで、娘たちは紙で『掃晴娘』を作って吊るすようになったらしいです。

 日本では、天候の祈祷をする僧侶に因んで「坊主」になったのでは? といわれ、こんな伝説もあります。

 

 昔、降り続く雨に困っていると、ひとりのお坊さんがやって来ました。お経を唱えてもらえば必ず晴れることで有名なのだといいます。そこで殿様の前でお経を唱えてもらいましたが、次の日も雨は降り止みませんでした。罰として、お坊さんは首をはねられてしまいます。その首を白い布で包んで吊るしたところ、次の日はよく晴れました。

 

 これがてるてる坊主のはじまりだといわれていたりします。

 

 ここまででも怖いのですがもうひとつ、『てるてる坊主』は4番まであったらしいんです。でも、作曲者が消して3番までになったそうな。しかも実は消されたのはもとの1番らしい。現3番と同様に「晴れない」結果だったとか。

 

元の1番

てるてる坊主 てる坊主 あした天気にしておくれ
もしも曇って泣いてたら 空をながめてみんな泣こう

 

 

 なんで残酷な対応のほうが残されて、穏やかな方が除かれたのか。

 一説には「首を切る」という表現には「虫をちぎるなど残酷な一面をもつ子供の特性」を表しているとも、「願望を通そうとする権力者の暴力」という意味が潜んでいるともいわれています。

 昔の子供なんて天気予報とかないから必死にてるてる坊主にお願いするしかなかったのでしょう。でも、いまの自分たちもそこまで変わらないのではないでしょうか。

 自分に都合の良い方にもっていこうとしたり、必要以上に傷つけたり。

そんなリアルな感情を読み取れるのではないでしょうか?

 

『あめふり』

 この童謡もまた少し不気味な都市伝説があったりします。それは興味ある方リンク載せるので読んでみてください。

音楽の都市伝説:童謡『あめふり』の怪 - 耳マン

 

(3番)

あらあ あのこは ずぶぬれだ やなぎの ねかたで ないている
ピッチピッチ チャプチャプ ランランラン

(4番)
かあさん ぼくのを かしましょか きみきみ このかさ さしたまえ
ピッチピッチ チャプチャプ ランランラン

(5番)
ぼくなら いいんだ かあさんの おおきなじゃのめに はいってく
ピッチピッチ チャプチャプ ランランラン

 

 

 この歌は、病弱の母親が日に日に衰弱していき、自分の子供(少女)に傘をさしてあげられなくなる=亡くなる、という意味が込められているという。

 これもまた事実かわからない話だが、母を失ったこの少女は、雨が降ると傘も持たずに外に出るようになった。「雨の日に外に出れば、また母親が傘差しに自分に会いにきてくれる」、そう思ったから。しかし、当然ながら母に会えるはずもない。また、少女に追い討ちをかけるように、周囲には母親に傘をさしてもらい、手を引かれる同年代の子供たちが目に映る。

 それからある豪雨の日、ずぶ濡れになっていた少女に、「ぼくのお母さんの傘いる?」と声をかけた同い年ぐらいの子供がいた。だが、少女は手を繋いでもらっているその子供に対し、嫉妬の念を抱き、何も言わずに走り去ってしまった。一目散に走った少女は、不幸にも足を滑らせて川に落ちて死んでしまった、という。

これらの話を踏まえると、3番の歌詞に登場する“柳の下でずぶぬれの子供”は、母を亡くした少女を指しており、そして4番と5番の歌詞の“ぼく”は、少女に傘を貸してあげようとした子供のことだと推測できるらしい。そして、少女は嫉妬心、つまり恨みを持ったまま、不慮の事故で亡くなってしまったと。

 

(悠月を追い詰めた先輩の名前は柳下……)

 

  千歳朔の寓話のような昔話、ふたつの童謡について話しましたが何が言いたいのかというと、「千歳朔が七瀬悠月に向けたものであり、千歳朔自身にも向けたものではないか」「柳下は間違った選択をした場合の千歳朔と七瀬悠月の成れの果てなのでは?」ということ、2巻の展開的にこのことが意識せざるを得ないということです。

 昔話のなかの相手のことを考えずに行動した朔くんと「朔が傷ついていい理由にはならない(七瀬の祓は朔にも言えること)」 という夕湖、優空だけど傷つくほうを選ぶ朔、優越感に浸っていいことしたと思っている独り善がりの『あめふり』のぼく。蔵センが登場して思い通りにならない柳下、思い通りにらないと首を切るという『てるてる坊主』。そして断れないことを知っていて助けを求めた汚い悠月。

 

「人生から逃げ出して他人も巻き添えにしようとしてるあんたより、歯ぁ食いしばって真っ直ぐ生きようとしてる人間のほうが百倍素敵だ」(P.328)

 

上の千歳朔の言葉より、

それでも七瀬悠月は振り切った。千歳朔はいろいろ考えて先に手を打ったが、振り切ったように見えて内田優空に首を刺さ……してるのでまだなにかありそう。

 

 ここでも足踏み状態の人と前に進んだ人っていう対比があってうわぁーってなりました。

 

以上が今回の考察的なものになります! うんわからん!!

 

 

【おまけ】

 「きっと、夏の日の縁側で唄う風鈴みたいなものだよ」(P.140)

 

 という西野明日風のこれ。空  もそうだなと思う。太陽が月がっても思うけど、それは空があるからで、空が気持ちを返してくれるから。いかようにもとれて解釈の余地ばかり飽和して、選択の余地をもたない、そんな感じ。

 

「―――親、学校、部活、友達、将来。―――」(P.326)

 

 っていう柳下とやりあってた時の千歳朔の言葉。チラムネで辿ってきたこと? って思った。思っただけ。だとしたら残りは?

 

 

 駅前の広場のモニュメントとしてシンボルになっている恐竜にいつかニックネームをつけようと考えている千歳朔。その名前が「のっぽ」と「チビ1」、「チビ2」。それで思いついたのは『アブラハムの子』っていう童謡だったりしたっていう戯言。

 

 

 はい! ほんとに終わりです!! いやー他にも言いたいことあるけど他の方も言ってそうだしいいや!

 

 またお会いしましょう!

 

『結婚が前提のラブコメ 3』について少し語らせてくれ。

 あなたは、なにか壁にぶち当たった時どうしていますか?

 

 

 どうも! ラブコメに恋をしたみうみんです!

 今回はこの作品

 

結婚が前提のラブコメ 3 (ガガガ文庫)

結婚が前提のラブコメ 3 (ガガガ文庫)

 

 

【最新刊】結婚が前提のラブコメ 3 - ライトノベル(ラノベ) 栗ノ原草介/吉田ばな(ガガガ文庫):電子書籍試し読み無料 - BOOK☆WALKER -

 『結婚が前提のラブコメ 3』です!!

 

 書こう書こうと思ってなかなか書けずにいました。今更だと思いますが感想というか思ったこと、気づいたことなど少しだけ語らせてください。

 

  今巻は「仕事」「結婚」という身近な問題がテーマでした。今巻からぎゅっとこの作品との距離が近づいた感じがします。

 このふたつだけじゃなくても誰しもが〝選択〟というものを強いられる時があると思います。そんな私たちにも寄り添ってくれるあたたかい話でしたね。

 

 

 と、こんなことを言ったけどもうひとつの裏テーマと言うべきものが……。

 あとがきでもあったとおり〝相談〟です。人間ひとりではなかなか生きづらい。誰かがいてくれるから、なにかがあってくれるから強くあれたりするものですよね。そしてこの作品の彼ら彼女らもその一人。プロローグでは結衣が玉置に相談します。この玉置の職業が坊主ってのも効いてますよね。自分的にはそう思うのですがどうでしょう? カレンはマリア、で、縁太郎、牡丹は相談する相手がいなかった……いや、本当はすぐ近くにいたんです。縁太郎には彼女たちが、牡丹には駿河野が、立華さんが編集者が……。

 もうひとつ、牡丹は1巻の時からSOSでもないですが、ストレスを感じていたり、溜め込んでいるのではないのか? と思われる描写がありました。カーペットをむしるというものです。そこでは牡丹を子犬と喩えていることからも伺えるのではないでしょうか。そこを縁太郎はあまり気づけなかったというすれ違いもあって思わず息が漏れました。

 あとは、別に相談する人が縋るものがでなくてもいいと思います。牡丹が書いたのように、いつか読んで言葉に涙したあのでも、勇気をもらった音楽でも。昨日の自分よりも少しでも強く優しくあれるように、前を向けるように。

 

 

 

 

 話はがらっと変わって、表紙の牡丹が着ている着物は「牡丹」で、外の花は「水仙」でいいんですかね?

 だとすれば、

黄色の水仙花言葉は「私のもとへ帰って」
ラッパスイセンであれば「尊敬」「報われぬ恋」

 といわれています。

 

 なんかすごくうわー!! ってなりました、というお話でした。

 

 

 

 最後に、この作品巻を重ねるごとに読みやすくなってません? 言葉が文章がすっと入ってくるんですよね。

 

以上! 4巻が楽しみですね!! またお会いしましょう!!

 

 

『千歳くんはラムネ瓶のなか』と古いJ-POP、その他の考察

 どうも! ラブコメに恋をしたみうみんです!

 今日もこちら

 

千歳くんはラムネ瓶のなか (ガガガ文庫)

千歳くんはラムネ瓶のなか (ガガガ文庫)

  • 作者:裕夢
  • 発売日: 2019/06/18
  • メディア: Kindle
 

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千歳くんはラムネ瓶のなか - ライトノベル(ラノベ) 裕夢/raemz(ガガガ文庫):電子書籍試し読み無料 - BOOK☆WALKER -

 

 

『千歳くんはラムネ瓶のなか』についてです!

 タイトルにもある通りの話をしていきます。

 

 

 【『千歳くんはラムネ瓶のなか 2』メロンブックスSSから読み解く】

 

 西野明日風のSSですね。このなかで、明日姉は古いJ-POPを聴いてるんです。

親友との別れを惜しみながらも、十年後の再会を信じて笑顔でさよならするという曲だった。

 

 これからわかることは親友だし、裕夢先生はBUMP OF CHICKEN好きだから『友達の唄』かな? っても思うかもですが、『secret base~君がくれたもの~』なんですよね。

 先に『友達の唄』から、

 歌詞追うと分かるんですけど、チラムネ本編に出てきた言葉やシーンがあるんですよ!! 雨は悠月(優空とかも?)、帰り道は明日姉、一番星は陽、怖がりで優しいから怒ったこと何度もないけど一度あの時くれた陽、ひとりに怯え~は優空と明日姉もかな?

 と、こんな感じでめちゃくちゃある!!  偶然なんでしょうか? めちゃくちゃ気になります! 教えて裕夢先生……。

 

ていうのを間に挟んで本題。『secret base』で何が言いたいのかと言うと、この歌詞読んでくとけっこうチラムネ本編と繋がってるんですよ。普通に西野明日風の曲? ってもなりましたが、私は少し違う見方をしたいと思います。〝転校〟と〝卒業〟ってベクトルが違う気がするので……

 

 「太陽と月 仲良くして」の前までは西野明日風視点で、そこから内田優空視点なのでは? と思っています。 〝君〟=朔、〝僕〟=優空(明日風)。理由が、明日姉に「十年前のこと覚えてる?」と聞かれ朔は「毎年夏休みにおばあちゃんの家に遊びに行った」のは覚えてると言います。次に「十年後の君を想像出来る?」と聞かれ「まさか、少なくとも、プロ野球選手にはなれなかった。」と過去の自分から見た十年後の話はしてますが〝いま〟の朔はありません。そこで、「冒険もいろいろしたね 二人の秘密の基地の中」という歌詞は明日姉との思い出。太陽と月仲良くしての後の「二人の基地の中」という歌詞は〝秘密〟というものがなくなってかつ二人のってなるといつもの河川敷、優空と朔は一緒に徒歩通学もする仲。最後の方の「将来の夢 大きな希望」は4巻で忘れ物拾ったはずなのになんかまだ影が見えるんですよね。だからここで(優空)〝いま〟の朔くんが将来の夢や大きな希望を持つんじゃないかと予想します。

 

  次の話。

「太陽と月 仲良くして」という歌詞を月=朔、太陽=夕湖と仮定します。仲良くして…… たぶん何かこの二人の間で起こるのではないでしょうか(それを優空視点から見ている)。そこに少なからず優空と浅野海人も関わってくると。本編中で海人が好きなのは夕湖、その子を理不尽に泣かせたら朔を許さない的なこと言ってましたし、朔は「正気を失ってなければそういうことはない」的なことを言ってます。そういうことがなければ……5巻で優空との何かがありサックス吹いてもらう→ダメージくらってる+夕湖となんかある→海人と一悶着。この流れかなと! それと

 

 だからこの先また、君があの日の君みたいに迷子になったら名前を呼んで。―――たとえどんなに辛くて悲しい物語だって、私がハッピーエンドに変えてみせるから。(3巻、P.389)

 

 その流れからこの明日姉の台詞に来るのかなと睨んでおります。一番ありそうでありえなさそうなのが明日姉エンド。

 

  歌詞から読み解いたのはこんなところですかね。

 

 このふたつの曲…… 恋人とかじゃなく、友達なんだよな。友達……。

 

(友達の唄)

https://youtu.be/WfB79A7EKxo 

 

(secret base~君がくれたもの~)

https://youtu.be/p2bx9n-ybrU 

 

【夕湖と優空】

  フォロワーさんたちと話してひとつ行き着いたのは、「5巻は優空ではなく夕湖説」と「5巻6巻で初の前編後編」にするのか?って話です。ここで「家族」と「友達」がテーマになるんじゃないかなと。時期的にお盆だから家族の話になるのは想像ができると思います。どちらかというと優空のイメージがありますね。いいところのお嬢さん感があるので。ピアノとか楽器はやっぱりそういうイメージありますしね。でも、「王様とバースデー」というドラマCDのなかで夕湖がとんぼ柄のあしらわれた浴衣を朔にプレゼントしてて一緒に夏祭り行こうと言ってるので自然と夕湖も絡んでくるなと。とんぼって前に進みます。でもそれは空を飛んでるから。でも私たちは人間です。必ず進んだ先には壁があると考えると、夕湖×家族話もありえそうなんですよね。学校(=空)で弊害なく見える彼女が家(=地)ではみたいな。遊んでたりして顔怪我したら親に怒られる、見られるのに対して「どうせ容姿だけ」というマイナスイメージがある的な。

 でも5巻は優空かなー、何かが変わるんですよ。均衡が崩れると思う。たとえば、線香花火みたいなひと夏の恋とか。

 余談として、優空の話の時は「間接キス」があると予想しときます。サックスを朔に貸すてきなシチュエーションです。吹奏楽部ならけっこうそういうこと(吹き回し)あるみたいなんですよね……。

 

 

 優空が一人で浸ってたときに、朔は優空のそばにいてくれました。だから次は優空が! ってなると次は夕湖たちとの話でその時に朔があの時の優空みたいな感情(空気)に浸って、そこを優空が見つけてサックス吹く的な展開もありそう。

  

 優空=たんぽぽ

たんぽぽの花言葉にある「別離」

たんぽぽの綿毛は風に乗って運ばれていく。いつの間にかそこにはもう居ない。

【王様とバースデー】

 上の話でも少し書いたが、この時内田優空と千歳朔は一緒に飛行機雲を見ます。しかも長く続くやつを。雨の予兆だったりするんですよね飛行機雲は……だからここからも暗い、不穏な香りがするなと。

 

 

【優空の選んだ楽器】

 優空が選んだのはアルトサックスです。自分らしくないものを選んだらしいですね。学校のものということもあるかもしれませんが、たぶん本人買ったと思います。ここではそういう事にしといて……。

 

内田優空が選んだサックス
→アルトサックス
女性っぽい。サックス属のなかで1番美しい音色、音域を出せる。
楽器自体が完成された音質の美しさを既に持っているので、奏者による個性を出すことが難しい。
どのサックスでもいいという人におすすめらしいです。

  ちなみに、自分の音を主張し音楽性を高めるには、練習以上の〝楽器の力〟も必要だそう。

 

 ここからもなんかいろいろ感じちゃいますね。

 

 

【眩しい夕日】

 皆さん、 夕日、西日を一番眩しいと思う季節はいつですか?

 

 そう。夏です。時期的にチラムネも5巻は夏の話。

 本編にも夕湖は眩しいけど痛い的なものが出てきました。

 ここからもなんかあるなと思っちゃいますね。

 

 

 

 

 

 最後に、気になった本文について。

 

「自分の知らない自分を見つけてくれる美少女とは、たいてい恋が始まるもんさ」(1巻、P.267)

『第一印象が最悪な美少年とは、たいてい恋が始まるものよ』

 千歳朔自身が知らない自分を彼女たちヒロイン全員見つけてます。が、第一印象が最悪とまではいかなくても悪かったとなれば、優空、陽、(夕湖)。悠月はどう捉えるかによって変わりますね。明日姉は悪印象ない感じします。

 さて、どうなることやら。

 

 

 

 出会うみんなを背中に乗せていたら、いつの日か一番最初に乗っけた大切なものが転がり落ちてしまうかもしれない。

っていうこれ、一番最初は夕湖か優空ですかね。チーム千歳のなかにと考えると優空。そうじゃなく朔として見るなら夕湖。どっちなんでしょうか。

 

 

 

 

 

と、以上になります! あとは「日食」作中で出てくるのでは? って話になりました。

 

 自分のなかで5巻夕湖説も強くなってますし、優空の話を跨いで6巻かも? っても思います。

 

 いかがでしたでしょうか? 結構前回の再読と含めると深く掘り下げられたのでは?正解不正解はわかりませんが! めちゃくちゃ楽しいです笑

 

ではまたの機会にお会いしましょう!

 

 

 

最後のおまけ。

 BUMP OF CHICKENの『stage of the ground』は陽の曲?  『Gravity』は明日姉? 『Butterfly』は健太っぽい?『ダンデライオン』は優空。全曲が誰かのものなんじゃないの? って思ったり。

 

 優空回でBUMP OF CHICKENの『虹を待つ人』、『涙のふるさと』、『ゼロ』 、夕湖回で『真っ赤な空を見ただろうか』みたいな雰囲気、描写出たら熱いな、なんて。

 

 

『君を失いたくない僕と、僕の幸せを願う君』感想など

 どうも! ラブコメに恋をしたみうみんです!

 

 今回はこちら、

 

 

 『君を失いたくない僕と、僕の幸せを願う君』です!ネタバレ若干あるのでお気をつけを!!

 

 

 

 

 

 

 

 「消えない泡なんてあると思う?」と問われたら、みなさんは何と答えますか?
 記憶なんて、ラムネの泡みたいに朧げでいつか消えてしまうもの。そんな日常のなかに非日常が交ざっても消えないものはあるのだということを感じることが出来たあたたかい物語でした。

 

 そのなかでも好きな場面がありまして、学校内で水鉄砲の撃ち合いするところです。

 最初は主人公と仲良い奴らだけで始まったのに、次第に全校生徒を巻き込んで大事に……。この物語のなかで中々に浮いてる話だと思ったんですけど、

「魔法なんて、きっと特別なことじゃないと思う」

「本当に特別なのは、なんでもない毎日の時間だから」

という作中の台詞からいろいろ考えさせられ、いいなと思いましたね。

 

 

 でも、終盤の流れはちょっと「うーん」と言わざる終えない。前で述べた台詞の中身を広げたものが欲しかった気もしなくはない。好みの問題もあるんでしょうが……。そこらへんのバランスって難しいですね。

 

 「私、実は魔法使いでした! タイムリープさせてたのは私です!」っていうもう1人のヒロイン。

 なんて言うかタイムリープものがめちゃくちゃ嫌いってわけでもないんですけど、魅せ方や構成があともう少し! 夏の青を感じたかった ってなったんだと思います。

 あとは、オビの『号泣必至』。これも意見わかれるところだと思いますが、これで読者を逃してる可能性もありそうです。

 

 

  そんなことを言いましたが、結構読みやすくて、「いいな」って思う文もいくつかあったのは事実です!

 まだ読んでないという方は是非ご自身の目で確かめて見てください!!

 

君を失いたくない僕と、僕の幸せを願う君 - ライトノベル(ラノベ) 神田 夏生/Aちき(電撃文庫):電子書籍試し読み無料 - BOOK☆WALKER -

 

それではまたお会いしましょう!!

 

 

『千歳くんはラムネ瓶のなか 1』再読感想と2巻とかも含めての考察的ななにか。

 どうも! ラブコメに恋をしたみうみんです!

 今回はこちら

 

千歳くんはラムネ瓶のなか (ガガガ文庫)

千歳くんはラムネ瓶のなか (ガガガ文庫)

  • 作者:裕夢
  • 発売日: 2019/06/18
  • メディア: Kindle
 

 

千歳くんはラムネ瓶のなか - ライトノベル(ラノベ) 裕夢/raemz(ガガガ文庫):電子書籍試し読み無料 - BOOK☆WALKER -

 

『千歳くんはラムネ瓶のなか』の1巻です!!

いやー。やっと2周目出来ましたので「やばっ!」って思ったこと書いてきます。が、「こんな考えするやつもいるんやな」くらいの軽い気持ちで読んでください。お願いいたします。

 

 

【再読感想】

 たぶんこの物語は誰かを傷つける。そして反対に誰かを救う物語だと思う。4巻までとかこのラノインタビューとか全部通して浅井ラボ先生が仰ってた「無邪気な暴力性」という言葉が少しわかったような気がする。4巻まで読んでから戻ってきて伏線いっぱい! ってなったけど、千歳朔のちぐはぐさというか立ち位置というかなんかあやふやだなって思ったり……。

あと、目新しさはやっぱりそこまで感じないんだよな。

 

 

 

 

 

 

と、感想はこんな感じ。次、考察いきます。乱雑に書いていくので読みにくいと思うけど許して。

 

 

【青海陽】

  青海陽と千歳朔のブランコ勝負した時に、千歳朔は夕闇に一番星を見ます。

 夕闇のなか一番輝いていたから。彼女と彼の見た一番星は違うかもしれない。
でもどうか……彼と彼女が〝一番最初〟に見つけた〝星〟が同じでありますように……。(同じであるはずがないのですけど)

結果は、引き分け。互いに太陽と太陽と思っている。これをどう捉えるか……。他から見たら月でもあるわけで、月と太陽が並ぶとも考えられるけど。それは私たち読者視点だから……。うーん。難しい。

 

 

 

【内田優空と柊夕湖】

「自分の知らない自分を見つけてくれる美少女とは、たいてい恋が始まるもんさ」(P.267)

『第一印象が最悪な美少年とは、たいてい恋が始まるものよ』

 

七瀬悠月と千歳朔の電話越しの会話。指してる相手が違うとしか思えない。

内田優空の千歳朔に対する第一印象は悪かったらしいですからね。本当の優しさって、本人にだけは見えないのだという……それを見つけてくれたのは……。

「私を見つけてくれて」ってのも浮かぶね。

 

 

「その眼鏡もすっかり違和感なくなって、よく似合ってるぞ」(P.354)

 

「美点だと思ったところは素直に伝えるタイプなんだよ」(P.354)

 

「隣を歩いてる女の子が『私なんかに価値はない』みたいこと言い出したら、そんなことないよって言ってあげたくないか?」(P.354)

 

 

 

 この最後の方の山崎健太と千歳朔のやりとり、そういえば内田優空は前は眼鏡だったなと思ったら……あらまぁ繋がってるではありませんか。優空が眼鏡外して「合ってる」もしくは、「この眼鏡の方がいい」的なことを言ったのかな?と。けっこう健太の先に優空を見ちゃうんですよね。で、このやりとりが対照的だなぁと思ったのでした。それと、隣っていえば思いつく人はやっぱり彼女。

 やばいな……結構これはいい線行ってるのでは?(普通にいろんな人も思ってそう)

 

 

 

あとは内田優空の喩えである、アネモネアネモネには毒がある。朔を刺す(物理的にとは言ってない)のであれば優空だろうか。

 「朔くんは誰にでもそういうことするのカナ?」「勘弁しろよ、初めてを捧げた相手はひとりだ」っていう2巻の優空と朔の会話、喩えで使われてるたんぽぽの「別離」という花言葉から……始まるというより、もう終わってるのかもなって思うし、この2人だけで動き出してる感もある。

 

 出会うみんなを背中に乗せていたら、いつの日か一番最初に乗っけた大切なものが転がり落ちてしまうかもしれない。っていう1巻のこれ。優空かな?って思ったりしてるし、夕湖が薄いピンク色のロングニット着ててうわぁーってなった。なぜかと言うと内田優空の色だから。

  「いつかなにかを選んで、何かを捨てる覚悟だけはしておいたほうがいいんじゃない?」っていう水篠の言葉と「朔を殴る時は理不尽に泣かせた時」という海人の言葉。「正気を失ってない限り大丈夫」だという千歳朔。

 1巻の「もしもつぶれたら、夕湖がもう一度息を吹き込んで膨らませてくれるか?」という問いに、「朔はつぶれないよ」と真っ直ぐ信じてる夕湖。でもそれが眩しくて痛い。そして、4巻の「たとえば臆病風に吹かれる夕暮れの河川敷みたいに、とびきり冴えたシチュエーションで」とサックスを吹いてくれという千歳朔に「―――はい任されました。そのときはきっと、誰よりも朔くんの隣にいるから」という優空の言葉。うん。だいたい察してくれただろうかみなさん??

5巻は夏の話。夕湖との夏祭りもありそうだしヤバそう。

なにかが変わる話。誰かはわからない、なにかはわからないけど。

 

 

 

以上、短めでしたが考えたことでした!! 当たってるとかはどうなんでしょうね。ただ考えたり調べるの楽しいんですよ!!では!!

 

 

また、お会いしましょー!!